July 04, 2007

WEB広告

WEBサイトにはいろいろな広告が載っている。
といっても、僕がみるのはほとんどヤフーのトップか、ニュースページですが。

ヤフーの広告枠には、それぞれ名前がついている。例えば、ヤフーのトップの右側、ニュース欄の上方にある広告は、「ブランドパネル」、ニュースページの中央上方、横長の広告は、小さいものは「ノースバナー」(上=北=North)、大きいものは「スーパーバナー」といった感じ。ヤフーの「広告掲載について」からたどれば、詳細資料が見られる。

最近、このブランドパネルやスーパーバナーで、長尺のCM素材をそのまま流しているものがある。(そもそも、この2つの枠は、ヤフーの広告枠の中でも最も多くの人に見られる広告枠で、効果が期待される分、価格も人気も高い) パイレーツオブカリビアン、ソフトバンク、サントリーアワーズ、エクスリムとかがそうだ。

これまで、この枠では、数秒のオリジナルFlash素材を流していた。というか現在でもそれが主流だろう。大抵、簡単なアニメーション。場合によっては、2カットぐらいの簡単なものだ。その中で、CMをそのまま流されるとどうもつい目が留まる。

なぜそれに反応するのだろうか。WEB広告の中で異質なものだからか。テレビで見慣れた構成の映像だからか。それとも(一応、他のWEB広告素材に比べれば)"作りこまれた"映像だから、映像それ自体に力があるのか。多分全てだろう。

もちろん、今まで、WEB広告用にスタジオを借りてカメラマンがビデオを回してタレントを撮るなんてことはなかったし、現在でもない。こういう素材を流すためにはCM制作(とその放映)をすることが前提だ。相当予算があるということだ。誰にでもできる広告ではない。WEBのためだけにこういう素材を作ろうとしても、(既に作りこまれた映像素材が用意されている映画の広告は別として)多分媒体費より制作費が高くつくことになる。

そう考えると、金がある企業の手抜きWEB広告とも思えてくる。でもそれが結局出来も見栄えもいい。困ったものだ。

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現在でも、WEB広告のあり方として、「自社サイトへの誘引」を第一の目的にしている企業は多い。そもそもWEB広告の始まりは単純なテキストリンクだった訳で、WEB広告は(今でも一部の人にとっては)、あくまで「リンク」、「魅力的な素材で、そこをくりっくしたくなるようなリンク」なのだ。

そういう人にとっては、WEB-CM広告は、クリックしたくなるかどうか、自社サイトに誘引できるかどうかも分からない眉唾物に見えるのかもしれない。

ただ、自社サイトへ来たからといって何になるのだ、という問題もある。自社サイトをそんなに隅々までみてもらうようにするためには、CMを作る以上の努力と金がいるんじゃないの?(まあでもごめん、媒体費はかからないやね)そして、そこまでして知らしめたい情報とは何か?商品を買うにあたって、そんな大事な、有用な情報が果たしておたくにはあるのか?商品のことを知って、いいな、と思って、店に行き、商品を買ってもらえばそれで済む話なのではないか?(店を持たない通販なら話は別)「いいな」と思わせるのに膨大な情報を伝えなければいけないというのは、コミュニケーションの失敗か、商品自体に魅力がないか、どちらかではないのか。

問題は、広告の役割をどう設定するかにある。その商品の存在を知らせ、その商品のよさを知らせることを広告の役割とするなら、WEB-CM広告は正しい。というか、僕はそれがほとんどの広告の役割だと思うけどな。商品の存在とよさを、いかに深く知らせることができるか(情報の深度ではなく、記憶の深度として)が、広告がうまいかへたかの分かれ目ではなのかな。

まあいい。結局全て金だ。

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