February 10, 2010

Googleバズは巨大なコメントシステムか

まだPC版のGoogleバズには触れていないのだが、iPhone版のは少し試すことができた。ので感想を。

何となくだが、このサービスは「コンテンツありきのtwitter」なのではないか、という気がしている。動画、写真、マップ上のスポット、ブログの記事など、いままでコメント欄がついていたようなGoogleのコンテンツを核として、そこにつくコメントを、ユーザーごとに整理するシステムなんじゃないか、と。

そう思ったのは、iPhone版のバズが、現在地との紐付けをしつこく要求してきたから。つぶやきにも現在地を入れさせようとするし、マップで見る、というボタンもでかでかと強調されている。ということは、バズに位置情報を埋め込ませて、反対に位置情報からバズを参照させるようなことがしたいのかな、だとしたら、食べログのような店コメントサイトを作りたいのかな、と思ったのだ。

mixiにも、同じような機能があったと思う。本とか映画とかCDに紐付いたレビューができて、そのコンテンツに対するレビューは一覧で見られる。ユーザーごとにレビューを一覧で見ることもできる。それを、本、映画、CDだけではなくて、Googleが持っているコンテンツにも応用できるようにしたんじゃないか、と思った。

そう考えると、Amazonがやっているようなパッケージコンテンツの販売も、Googleが本格的に始める可能性がある、ということなのかもしれない。実際、書籍とか音楽ダウンロードは手がけ始めているだろうから、そのうちYahooみたいな映画予約サービスもやるのかな(もうできるのか?使ったことはない)。今でも映画のコメントとかGoogle上でまとめて見られたかしら。あとで見てみよう。

と、まあ、iTunesのコメント、Amazonのコメント、ブログのコメント、Googleリーダーのコメント、食べログのコメント、YouTubeのコメント、flickrのコメント、Yahoo映画のコメント、そういうのを全部、ユーザーごとに一覧できるようにする。というのがGoogleバズなのか、そうだったら面白いし、twitterとも違うものになるな、と思った。

僕は、twitterの場合、ツイートにコンテンツが紐付くんだと思ってる。あくまで誰がつぶやいたのか、が重要で、だからツイートの参照はユーザーから辿ることが多い。ハッシュタグとかバズったーでコンテンツからの参照をすることもできるけど、どちらかというとそういうのは補助的な機能なんだろう。twitterに言わせれば、馬鹿言え、つぶやきこそがコンテンツだ!、となるのかもしれない。
Googleバズは、誰がつぶやいたか、よりも、何に対していつつぶやいたか、の方が重視されるんだろう。勿論、自分のコンタクトリストとか、狭いコミュニティの中では、誰がつぶやいたかも重視されると思う。でも、コンタクトリストをフォローとして登録するのは、人々をサービスに参加させて、つぶやきの内容を活発なものにするための、Google側の手法なんじゃないか、と。むしろ、知り合いがつぶやいたそのコンテンツに対しての、他のだれかの無数のつぶやきを参照させる、という方がメインになるんじゃないか、と思う。はい、完全に憶測です。間違ってたらごめんなさい。

そうなると、twitterに対するユーザーの態度と、Googleバズに対する態度は違ってくる。書き込む内容も当然違う。でもなあ、このあたりはまだわからないな、やめよう。twitterに対する態度ですら、人それぞれだ。Googleバズは、twitterよりももう少し使い道を限定したもの、というくらいにしておきます。

もし、Googleバズがいま書いたようなコンセプトのサービスだとしたら、Googleは今以上に、沢山のユーザープロファイルを集めることができるようになるんだろう。その人がコメントしたコンテンツを集計して、Amazonみたいに似た物を売りつけることもできるし、映画やブログフィードの紹介をすることもできる。もっとマクロ的に、国別、属性別のトレンド情報をパッケージとして提供することもできる。ああ、こわい。Google、こわい。


個人的には、Googleリーダーのコメント共有の使い方がわかりづらいので、それが少しでもバズと連動して改善されると嬉しい。Googleリーダーはコンタクトリストとの連動もまだうまいことやってないし、そもそもみんなが始めようとしていない。これが一番の問題だ。もっと使いやすくなって、参加しやすくなって、意見交換がしやすくなるのなら、とてもいいことだと思いますよ。Gmailとの統合も、気軽に始めるのにはいいことだろうし。流行るといいですね、Googleバズ。

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